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次会う時は……【涼宮ハルヒの驚愕二次】 byつむぎ日向

ブログに詳しい人を募集中!主宰のつむぎ日向です。

今回は、「涼宮ハルヒの驚愕」を読み終わった勢いで書いた、佐々木主体の二次SSです!
いつもどおり、pixivにも同作品を投稿しています!

次会う時は……【涼宮ハルヒの驚愕二次】

もしよかったら、↑のリンクから読みに行ってください!

もちろん、pixivに登録していない人のために、ここでも投稿させて頂きます!
感想など、お気軽にお待ちしています。どうぞよしなに。

byつむぎ日向




次会う時は……


 あれは、ちょうど僕の前で、奇怪な出来事が起こり出した初めの日だった。
 でも、それは今思い返せばというだけだ。
「佐々木さん、俺と付き合って下さい!」
 クラスメイトの彼は、僕を放課後の校舎裏に呼び出すと、単刀直入にそう言って頭を深く下げた。
 これも今思うとになってしまうが、良く考えなくても分かることだった。放課後の人気のない校舎裏だ。これ以上学生の告白スポットとして確立した場所もないだろう。
 にもかかわらず、僕は虚を突かれてしまった。
 まったくそんなことを考えていなかったと断言できる。
 その証拠に、
「ええっと……」
 などと、僕らしくもなく口ごもってしまった。
 僕に告白などと酔狂なことをしてきた彼は、確かに最近よく話すようになったクラスメイトだった。だが、僕としてはクラスメイト以上でも以下でもなく、正直なことを言わせてもらえば、まったく眼中になかった。
 さして話が弾むわけでもなく、むしろ彼との会話は退屈だった。いや、今のクラスメイトの中で、僕の望む会話ができる人間もそうはいないのか。
 そもそも、僕が話していて“楽しい”と感じた人間なんて――
 と、そこで一人の旧友の顔を思い出した。僕としては親友と言っても過言ではない彼の顔を。まあ、彼はそれを否定するだろうけどね。
 男子に告白されておいて、別の男子の顔を思い出すとは、僕もさながら酷いことをするものだと思う。思いはするが、顔を思い出してしまったら、唐突にまた話がしたくなってきてしまった。
「どうしたものかな……」
 それは、目の前の彼を思って言ったことだったのか、それとも親友を思って言ったことだったのか、その辺は定かではない。
 しかしながら、僕の他にいない親友に、今の状態を相談してみたくなった。
「君には悪いが、少しばかり保留にさせてほしい」
 先日偶然にも顔を合わせた親友のおかげで、少し冷静になった僕は、目の前で未だに頭を下げていた彼にそう言った。
 彼は、「わかった」と小さく言って、僕の顔を一目見て去って行った。さて、僕はこの時、いったいどんな顔をしていたのだろう。どうせ、いつものように笑っていたに違いない。
「やれやれ……」
 一息吐いてそう言った言葉は、そういえばいつぶりに吐く言葉だったろうか。
「僕のどこが好きなのかくらいは聞いておけばよかったかな」
 そんな風に独り言を吐くのは、やっと冷静さを取り戻した証拠だろうか。
 とはいえ、僕だって普通の女子高生だ。少々思考が他と違うだけでね。
 なので、告白を受けたことで心臓がスポーツをした後のように脈打っている。そして彼へのこれからの認識も変わるだろう。否応なく。それが、実に簡単にできた人間というものだ。


「佐々木さん!」
 いつまでも校舎裏に一人で佇んでいるわけにもいかず、下校しようと校門を出たところで声をかけられた。今日はよく声をかけられる日のようだ。
「と、思ったら君か」
 そこにいたのは、ラフな私服に身を包んだ同じ年の頃の少女。
「お待ちしていましたよ」
「頼んだ覚えはないけどね」
 彼女の名前は橘京子という。
 先日、僕はこの橘さんに奇怪な、というよりも奇抜な話を聞かされた。その場には、他に数人の人間がいたが、どうやら今日は彼女一人のようだ。
 そういえば、その時も彼女は私服だったが、学校機関には所属していないのだろうか。今度雑談程度に聞いてみよう。
「それで?今日はこの間の続きかい?」
「そんなところです」
 彼女自身は実に気のいい娘で、僕としては友達になりたいと思っているほどだ。
「できれば、わたしもそうなりたいです」
「そのためには、あの話をどうにかしないといけないわけだ」
 僕は特に足を止めるわけでもなく、駅に向かって歩く。橘さんはそれに一歩遅れて付いてくる。
「はい。そのためにも、近いうちに“彼”を交えての会合を持とうと考えています」
「そうか……」
 どうやら僕は、予想よりも早く親友にまた会えそうだ。
「それなら、次の土曜なんてどうかな?」
「えっ、わたしたちもそのつもりだったんですが、なんで……?」
「ただの勘というやつだよ。非科学的だけどね」
 でも、なぜか僕は次の土曜に彼に会えるような気がしていた。
 そうだな、場所はあの駅前がいい。時間は朝の九時ころかな。
「それは構いませんけど……」
「不思議そうな顔をするね」
「はい。だって、あの人が指定したのと同じだから」
 あの人とは、きっと未来人だと言い張っている感じの悪い彼のことかな。それとも、何を考えているか読めない宇宙人もどきの方かもしれない。
「それこそ彼らにはなんらかの理由があるのかもしれないが、僕のは本当にただの勘だ。強いて言えば、春休みにその場所その時間で彼に会えたからかもしれない」
 だが、そんなのは何の根拠もない憶測だ。
 同じ時間的サークルで人が動いているとは限らないんだから。
 それでも、僕はその日その場所その時間がよかった。そして、彼らもその時間を指定してきた。ならば、それはもう確定だろう。
「そうだ、橘さん。話を変えてもいいかな」
「はい。今日お伝えしようと思っていたことは、全部先に言われてしまったので」
 そう言って朗らかに笑う彼女は、やはり好感が持てる。
「君は、誰かに告白されたことがあるかい?」
「告白ですか?」
「ああ。僕はついさっき、それをされてきた」
「ええ!?」
 ほう。意外にいいリアクションを取ってもらえて嬉しい限りだ。それとも、僕はそれだけ告白などされるわけがないと思われているのだろうか。
「いいえ、そんな!だって、佐々木さんは綺麗だし、それくらいはされても可笑しくないと思います!」
「そうかな?でも、褒められて悪い気はしないから、お礼は言っておくよ」
「本当ですって!わたしにはそんな経験ないから、ちょっとビックリしちゃって……」
「君も実に可愛らしいと思うけどね」
「からかわないで下さい」
 橘さんはプクッと脹れてみせた。やはり可愛らしいと思うのだが、仕事ばかりをしているせいか、その辺の話には疎いらしかった。
「それで、どうしたんですか?」
「保留にさせてもらったよ」
「そうなんですか」
 彼女の顔からは、モッタイナイという思いが読み取れた。橘さんが普通の女の子である証拠だ。
「正直、彼に告白されても、嬉しくはあるが、わくわくしないんだ」
「わくわく?」
「ああ。その点では、君たちからの告白を受けた時のほうがわくわくしたよ。そして、今もまだわくわくしている」
「だったら……」
「でも、」
 僕は彼女の言いを遮って続ける。
「僕はその器じゃない。所詮、男子に告白されて嬉しく思う程度の“人間”だ」
「そんな佐々木さんだからこそ、わたしたちは……」
「橘さん。僕から振っておいてなんだが、その話は次の土曜日にしよう」
「……はい」
 そんな話をしていたら、いつのまにか駅までたどり着いていた。
「それじゃあ、僕はこれで失礼するよ」
「はい。それでは、また」
 手を挙げることもなく彼女に背を向け、僕は改札を通る。
 帰りの電車の中、いや、それだけじゃない。それから数日の間だ。
 僕はずっと、親友との再会と、彼が今の状況に対してなんと言うのかが楽しみで仕方なかった。
 白状すると、その間僕に告白してきた彼のことなど、頭の片隅程度にしか置かれていなかった。寝る前にふと思い出す程度。
 これも今思えば、その時すでに答えは出ていたのだ。
 なぜなら、その時に僕がしていたことといえば、親友との再会を頭の中で描きながらの、勉強であったのだから。


 そして、親友との再びの再開から二週間ほど経った。
 駅前公園のベンチで別れた僕は携帯を取り出した。かけた先はというと、
「やあ。申し訳ないが、この間の件は断ろうと思ってね」
 僕に告白してきた酔狂な彼だ。クラスメイトということもあり、電話番号を交換するぐらいの中だったというのは、ついさっき思い出したことだったりする。
 僕は短くそれだけ伝えると、彼の言葉を少し聞いてから電話を切った。
 そしてそのまま、もう一人電話をかけた。
『もしもし』
「やあ。今大丈夫かな?」
 その電話の相手、それは橘京子だ。
 我が親友は嫌煙するかもしれないが、やはり僕としては気兼ねなく話せる数少ない同姓の友人なのでね。
『大丈夫ですけど……なにか?』
 今回の件で、彼女はかなり気を落としているようだ。無理もないのかもしれないが、僕としては助かったとしか言いようがない。
「少しばかり、誰かと話たくなってね。どうだろう?最近よく集まる喫茶店でも」
『……わかりました』
 彼女は少しの間考えるとそう言った。
 待ち合わせ場所は、最近なにかとひいきにさせてもらっている駅前の喫茶店だ。まだ、いつものと言うにはおこがましいだろう。
 なぜ彼女に電話などしたかというと、理由は彼女に言ったとおりだ。少しばかり誰かと話たかった。
「やれやれ」
 僕らしくもないな。そんな風に思うが、こんな時もあるだろう。
 そう言えば、彼はもう「やれやれ」と言わなくなっていたな。僕から伝染したであろうその口癖は、すでに封印されていたようだ。
 僕の方は、彼に会って再発したというのにね。
「次会う時は、ぜひ楽しい同窓会にしたいね……親友」
 僕はそう独り言を言って、晴れているわけでもない空を眩しそうに見上げた。


 ――fin

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