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花咲くいるか【俺妹二次(8巻ネタバレ有)】 byつむぎ日向

毎回カウンターを廻して頂きありがとうございます!主宰のつむぎ日向です。

最近更新が多いですが、今回もまたまた俺妹の二次SSです!
ただ、今回は少しばかり作品の趣向を変えさせていただきました。

語り部(主人公)に年齢や容姿の設定をしていないので、どうぞ読み手の皆さんが主人公だとでも思っていただければと思います。

そして読んだ時に、「そこでSS書くかー!」と、いい方向で思っていただけると、より嬉しく思います。
その時は、わかりやすく「拍手」していって下さい!これは義務です!ww←

それでは、いつもどおり「続きを読む」から本編をお楽しみ下さい!
感想などもお気軽に下さいね。

近いうちには、サークルとしての活動も報告させていただけると思います。
どうぞよしなに。

byつむぎ日向



花咲くいるか

 湯気による白い霧が、視界を覆い隠すとある温泉街。
 そこの土産屋などで俺は働いている。温泉街なのにも係わらず、意味のわからないグッズを売っている流行らない店だ。
 夏休みも終わってしまった今、客も来ることはなく、レジの前で暇を持て余すしかない日々。
 と、そんなある日だ。
 店の前にダサいジャージを着た黒髪ロングの女の子が、眼下に広がる温泉街を見渡していた。しかも一人で。
「迷子かな?」
 この辺は同じような作りの道が多くあるので、よく観光客が迷っている。かく言う俺も、まだこの街の全てを把握してないのだが。
「ねえ、君……」
 店から出てその女の子に声をかける。
 だが、その女の子は想像以上にビクッと肩を上げ、呪い殺されそうな目で俺を見てきた。
「な、なにかしら……?」
「ああ、ごめん。驚かすつもりはなかったんだけどさ」
「私はなんの用があるのか聞いたのよ。ナ、ナンパなら、他を当たって頂戴」
 声を震わせながらもそう言う女の子。
 これは本当に悪いことをしてしまったかもしれない。
「ゴメン、ゴメン。そんなつもりじゃないんだ。ただ、道に迷ったのかと思って」
「そ……そう」
 胸をなで下ろした女の子は、眼光も柔らかくしてあらためて俺を見た。
「すいません。急に男の人に声をかけられたから」
「いいよ。こっちこそゴメンね……それより、迷子じゃないの?」
「ええ。考え事があって散歩していただけ……」
 そこで辛そうな顔をされては、声をかけた手前、そうですかと引くこともできない。
「大丈夫?せっかくの可愛い顔が台無しだけど」
「なっ!あなた、やっぱりナンパではないの!?」
「だからそんな気はないって」
 ただ、本当に可愛いのにもったいないと思っただけで。
「まあ、なにか考え事するのには良い所だよ、ここは。非日常な背景が、思いもよらない言葉をはじき出してくれるから」
「あなた……よく、そんな台詞を普通に言えるわね」
「良く言われるよ」
 そんな時、女の子のジャージのポケットの中で、携帯が震えた。
「出なくていいの?」
「……ええ」
 そう頷くと、ポケットに手を入れて着信を止めた。
「わかった。別れた男だ」
「っ!ち、違うわ!」
「あっそう」
 ずいぶんわかりやすい子だなー。
「本当に違うのよ!今のも友達からよ」
「わかったわかった……じゃあ、その友達といろいろあったんだ」
「……どうかしらね」
 そこでまた悲しそうな顔をする女の子。
「私は逃げているだけ。真っ直ぐにぶつかる勇気がないから……」
「いいんじゃないの、別に」
「え?」
 俺の言葉に顔を上げてくれたので、そのまま話すことにする。
「何があったかは知らないけど、まだ君の中で整理できてないんでしょ?だったら今は逃げてもいいんじゃないかな。どうせ、闘う時は遅かれ早かれ来るし、その時になったら急に吹っ切れることもあるって」
「……フッ」
 俺の話を、目を丸くして聞いていた女の子は、話が終わると少しして急に吹きだした。
「あれ?俺、なんか変なこと言った?」
「いえ……ただ、私の知り合いに似ているなとて思って」
「似てる?」
「ええ。お節介なところが、とても」
「ふーん……そいつが彼氏か」
「だから違うと言って……」
 彼女の言いを遮って、眼前にうちの店で売っているキーホルダーを突き出す。
「なに?これ?」
「うん?イルカだけど?ほら、ここで会ったのも何かの縁だし、あげるよ。温泉街とはなんも関係ないのに売ってるイルカ」
「なぜイルカなの?」
「それは店長に聞いてくれ。ちなみにフグもあるけど、こっちの方がいいだろ?」
「どっちも同じよ」
 そう言ってげんなりした女の子だったが、俺の突き出していたキーホルダーを受け取ってくれた。
「でも、ありがたく貰っておくわ」
「おう……まあ、何に悩んでるのかは知らないけどさ、「私はこんなところに来てます」ってくらいは、メールしてあげてもいいんじゃない?音信不通は寂しいっしょ?」
「……そうね。それくらいなら」
 そう言って彼女は携帯を取り出して、眼下に広がる真っ白な風景を写メった。
「これを送るわ」
「いいんじゃないかな。じゃあ、俺はこれで」
 手を軽く振って店に戻ろうとすると、
「あの……」
 と、引き留められた。
「ん?」
「その……ありがとう……」
「どういたしまして」
 俺はそれだけ言って店に戻った。
 名前とメアドくらい聞いておけばよかったかな。なんて思ったのは内緒だ。


 そして翌日。
 曇天の空の中、珍しく客が来た。
「いらっしゃいませ!」
「あの、すいません」
 だが、残念なことに店に来た今風の派手な女の子は、客ではなかった。
「この辺で、真っ黒なゴスロリ服着た背の低い女の子見ませんでした?」
「ゴスロリ?」
 うーん、どうだったかな。
 夏休み中なら奇抜な観光客も多かったけど、ここ数日はそんなに観光客も来てないと思うしな。
 そんな目立つ格好なら覚えてると思うんだけど……
「あの、この子なんですけど……」
 そう言って女の子は、携帯の画面を見せた。
 そこには、その女の子とグルグル眼鏡をかけた女の子。そして、
「あー!この子!」
「知ってるんですか!?」
 知ってるもなにも、昨日俺がナンパ……もとい声をかけた女の子だ。昨日はジャージを着ていたからわからなかったけど、確かにこの子だ。
「この子なら、たぶんこの辺の宿に泊まってると思うよ」
「本当ですか!?ありがとうございます!」
「ねえ、君!」
 早くも店を駆けだす女の子を呼び止め、商品のイルカのキーホルダーをチラつかせる。
「お土産に買ってかない?」
「そんなキモいのいりません!それじゃあ、ありがとうございました!」
「はっきり言う子だなー」
 確かにこのイルカキモいけどさ、フグよりはマシなんだぜ。
「でも、あの子が相手なら大丈夫か……」
 なんて呟きながら、昨日女の子にあげたのと同じキーホルダーを棚に戻す。
「でも、思いのほか闘う日が早く来ちまったな」
 遅かれ早かれとは言ったけど、まさかこんなに早いとは。
 ってか、あの子行動力ありすぎでしょ。こんなところまで三行半来ちゃうなんてさ。
「ちゃんとぶつかれるかな、あの子……まあ、大丈夫だろ」
 それに、心配したって仕方ないか。
 一応うちの店一番のヒット商品である、イルカのキーホルダー“お守り”はあげたしね。
「さて、仕事仕事!」
 一回手を打って、俺はレジの真横に置いてある新聞を広げた。
 客が来ない以上、仕事などないのだ。


 そして、こんなところで仕事をしていると、昨日今日みたいなことは良くある。
 女の子が倒れて旅館に運ばれたなんて騒動と同じくらいはよくあるのだ。

 ――Fin
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